Sustainability Activities

環境課題解決に向けた取り組み

Activities 01

CO2排出量削減

2030年度までにScope1,2由来のCO2排出量を30%削減することを目標とし、削減に向けて様々な取り組みを進めています。

2020年度比、売上高当たりの排出原単位

また、生産設備の暖機運転時間の削減や生産効率向上にむけた改善活動を実施したことにより、2023年度も5年平均で年1%削減し、省エネ法のSクラスの基準を達成しています。

Activities 02

プラスチック廃棄物排出量の削減

2024年度までに当社から排出されるプラスチック廃棄物を10%削減することを目標とし、削減に向けて様々な取り組みを進めています。

2021年度比

工程内で発生したフラフの有効活用や工場内で発生するプラスチックの分別を実施したことにより、2023年度は2021年度比で約14%削減しました。

Activities 03 -新規開発事業部-

バイオマス複合プラスチックの開発

工業用とうもろこしでんぷん、ホタテ貝殻粉末などを使用したバイオマス複合プラスチックを開発・販売しています。多様な成形方法に対応しており、バイオマス配合率は10%~60%まで可能です。

ReseamST
バイオマスNo.220028

石油由来原料の使用削減を目的として産官学の共同開発により生まれた工業用とうもろこしでんぷんを使用する環境対応新素材です。汎用プラスチックと同等の成形性を持ちます。

Pireeru
バイオマスNo.190197

工業用とうもろこしでんぷんを使用したバイオマスシーラントフィルムです。でんぷん粒子の凹凸による身離れ性、梨地調で高級感のある風合いから、主に和菓子や総菜の包装として採用されています。

Activities 04 -コバゾール事業部-

溶剤フリーの液状材料

より安全・安心に使用できるように無溶剤の材料開発・販売をしています。加熱不要のため取扱いが容易です。ハンドリング性、硬さ等を基に用途に適した製品を開発しています。

透明エポキシ材料 アクアリット®

多様なニーズに応える高透明材料です。
国内生産の低臭気材料を使用しています。特別な機械が必要なく、簡単に使用可能です。

透明ウレタンポッティング材料

基材を保護して高級感・機能性をプラスしました。
高透明で弾性のある保護材料です。用途に合わせて機能性を付与することが可能です。

Activities 05 -コバゾール事業部-

バイオマスを活用したコバゾールの開発

塩化ビニルは原料の約6割が地球に豊富に存在する天然の塩に由来する塩素です。100%石油から作るプラスチックと比べると化石燃料への依存度が低い塩化ビニルですが、さらに化石燃料への依存度を下げるべく、植物油を原料とするバイオマス可塑剤・充填剤を使用したコバゾール(液状コンパウンド)を開発・販売しています。

2022年には食品サンプルに業界初のバイオマス可塑剤使用配合が採用されました。食品サンプルは長い時間展示することが出来ますが、時間の経過と共に変色する場合があり、いずれ廃棄しなければなりません。バイオマス材料を使用することで環境負荷を軽減することが出来ます。

Activities 06 -流通資材事業部-

紙化包材の推進とFSC®認証

プラスチックのトレーを紙化包材に置き換えることにより、 在庫時のスペース削減や燃焼時のCO2を削減出来ます。
単純な紙袋とは違い、プラスチックの機能性も取り入れており、チャックをつけて密閉性を付与することも、透明な窓をつけ視認性を高めることも出来ます。

メタリック紙パウチ

今までにないメタリックの輝きが特長の紙パウチです。高輝度インキやパール加工、グロス加工により、紙箱のような高級感ある仕上がりを紙パウチでも実現しました。

特殊製袋・微細印刷

紙でも中身を見せられる窓付き袋や紙マーク構成のチャック付バリア袋などの特殊製袋技術と、細かい濃淡や細い線など微細な印刷表現を可能にした印刷技術により、紙パッケージの課題を解決します。

生分解パッケージ

紙と植物由来の生分解フィルムを使用した環境に優しいパッケージです。生分解するので環境に優しく、さらに鮮度保持機能もあるので青果用途にオススメです。

100%Paper

紙だけで出来ているのに中身が見える全て紙で出来たパッケージです。通気性と耐油性を兼ね備えており、惣菜やパンの袋に適しています。

FSC®認証を取得しました

当社(流通資材事業部・製袋3工場)はFSC®認証を取得しました。FSC®認証は、環境に配慮した森林管理と持続可能な木材利用を保証する国際的な認証制度です。当社はFSC®認証取得により、以下のことを実現してまいります。

森林の保全

FSC®認証は、持続可能な森林管理を推進しています。当社は原材料の調達から製品の提供まで、環境に配慮した取り組みを行い、森林資源の保全に貢献します。

信頼性と透明性

FSC®認証は、原材料供給チェーンが厳格な基準を満たしていることを証明します。お客さまは、当社が提供するFSC®認証製品を安心してご利用いただけます。

Activities 07

環境にやさしく機能的な米袋

環境にやさしく便利で機能的な米袋を開発しています。

ONEマテフィルム

PE単層製袋用特殊フィルムを使用しており、ドライラミネート加工をしなくても同程度の強度を持ちます。ラミネート品と同様のきれいなデザインの印刷が裏表両方に出来ます。
また、ドライラミネート加工が不要となるため、納期が短縮出来てエネルギーの削減につながります。

SHELLCLE

業界初の廃棄されるホタテの貝殻を10%以上配合したアップサイクルフィルムです。
ホタテの貝殻は日本の水産業第3位を誇り、年間約20万t貝殻が廃棄されています。廃棄物を減らしプラスチック使用量も減らせるバイオマス複合フィルムです。

NatuRiceBag

中身が見える51%以上紙を使用した米袋です。
一般的には押出ラミネートで製造し接着材の代わりにPE層が入りますが、PE層を使わないドライラミネート加工で窓をつけることで「紙マーク」の窓付き米袋を実現しました。

Activities 08 -産業機材事業部-

バイオマスPET製品の開発

透明性を維持しつつ環境に配慮したバイオマス由来の原料を使用し、製品開発・販売を行っています。

ファンロンバイオPET

バイオマスNo.210054

バイオマス度25%、汎用品同様の物性を持ちます。
単一素材のため、リサイクルが容易です。

エクセルバイオPET

バイオマス度15%、汎用品同様の物性を持ちます。
印刷適正も良好です。

Activities 09 -容器事業部-

マスバランス方式による
バイオマスPP・PS容器の開発

化石燃料を原料とするプラスチックの一部を植物油廃棄物などの非可食油から精製したバイオナフサに置換したバイオマスPP・PSです。石岡工場・富士工場・東北工場にて、ISCC PLUS認証を取得し、原料から製品までのトレーサビリティを確保しています。まずはPPを原料に使った豆腐容器を上市しました。PSP納豆容器、オパレイカップなど幅広い用途で使用拡大を予定しています。

※ マスバランス方式とは、原料から製品への加工-流通工程において、バイオマス由来原料と混合される場合は、バイオマス由来原料の投入量に応じて、製品の一部分に対してこの特性の割り当てを行う手法

用途例

豆腐、納豆、冷菓等の容器に提案可能

Activities 10 -容器事業部-

石化原料の使用量を削減した容器

ポリオレフィン樹脂に天然資源素材『タルク(無機鉱物)』をシートの中間層に配合し、環境負荷を低減した素材です。更に、生産工程で発生する端材もシートの中間層で使用(リサイクル)しているエコ素材です。従来は白着色のみでしたが、黒着色もラインナップに加わりました。

オパレイ

石化原料約70%:タルク約30%

FILLER FULL

石化原料約49%:タルク約51%

用途例

冷菓、冷凍弁当、即席麺、納豆、デザート等の容器

Activities 11

紙カップ事業の開始

2024年7月24日に紙カップ・紙蓋の専用工場として小美玉スマート工場を竣工しました。(茨城県小美玉市羽鳥2965-19)
様々な形状に対応可能な新型設備を選定し金型交換が短期間で行えるため、小ロット生産に対応可能です。
容器事業部・小美玉スマート工場はFSC®認証を取得しました。持続可能な森林の利用と保全への貢献をしていきます。

Activities 12

リサイクルの取り組み

産業廃棄物の削減

工場では食品容器のシート押出時や成形時に余る端材で再利用できなかったものを粉砕して原料に再生し、回収業者に販売しています。

廃棄物を使ったバイオマス製品の開発

流通資材事業部では、地方自治体や企業などと連携し、廃棄されている食品残渣や搾りかすなどを原料としたバイオマス素材の開発を進めています。りんご搾りかすを活用した名刺やコースター、廃棄されるホタテの貝殻を活用した水産用パッケージでご使用いただいています。

ReseamST® アップグレードリサイクル

当社が参画しているみやぎアップグレードリサイクルコンソーシアムでは、バイオマス素材であるReseamST® のアップグレードリサイクルの仕組みを構築するため、社会実験を行っています。

2021年から2024年にかけて宮城県東松島市で開催された「東松島市産業祭」では、ReseamST® のお皿やどんぶり、テイクアウト容器などを使っていただき、それを回収して宮城県産業技術総合センター協力のもと材料に戻し再加工することにチャレンジしました。

東松島市が主催する「産学連携SDGs 出前授業」で再加工したキーホルダーを小学生にプレゼントしました。

Activities 13

SuMPO環境ラベルの取得

プラスチックの総合企業である当社では、環境負荷の少ない製品の開発による持続可能な社会への貢献が不可欠であると考えています。その取り組みの一環として、当社製品のオパレイカップ「88F225白1L」の環境影響を定量評価し、EPDを取得しました。本EPDはSuMPO環境ラベルプログラムウェブサイトに公開されています。

EPDは、日本語では「環境製品宣言」と訳されます。第三者による検証が行われるため、高い信頼性、透明性を確保した環境情報を開示することが出来ます。
当社がEPDを取得したSuMPO EPDは、世界でも長い歴史を持つEPDプログラムのひとつで、ISO14040、ISO14044、及びISO14025に準拠しています。

今後は様々な製品で、温室効果ガス排出量などの環境情報の開示を行っていく予定です。

LCAとは:製品のライフサイクル全体(原材料調達段階から廃棄リサイクル段階)における環境影響を、定量的に評価する手法です。